国際情報

日本列島も朝鮮の領土 史上最凶ウリジナルの理屈

日本の相撲も韓国起源と主張(韓国シルム連盟HPより)

 他国の文化を何でも「わが国発祥」にしてしまう韓国の“ウリジナル”(韓国語の「ウリ=我々」をもじった造語)。日本の歌舞伎や相撲、寿司、桜のソメイヨシノまで「韓国起源」と言って憚らない彼らが、ついに「日本列島は古代朝鮮の領土だった」と言い始めた。

 今年1月7日、韓国ネットメディアの『共感ニュース』に「日本人は高句麗語で数を数える」という見出しの記事が掲載された。記事は、戦前の日本人学者による研究を引き合いに、日本の数詞「3(みっつ)、5(いつつ)、7(ななつ)、10(とお)」が、古代高句麗語の「3(ミル)、5(ウジャ)、7(ナヌン)、10(トォク)」と同語源だとした。

 また、「5000を超える韓国語と日本語の語彙は語源が同じ」「平安時代の日本人1059姓のうち、324姓が韓半島からの渡来人のものだった」とする日韓の比較言語学者チームの研究を紹介し、「渡来人の言語が日本語の母体となり、日本の古代文化を作った」と結論付けた。

 この学者チームは、韓国の大学で教鞭をとる日本人教授をリーダーとし、過去にも複数の媒体で同様の説を唱えてきた。たとえば、日本語の「車」は韓国語の「クルダ(転がる)」と「マル(馬)」の合成語、また「並ぶ」は「ナラニハダ(並ぶ)」から転じた言葉だという。

 確かに、日本は言語的・文化的に朝鮮半島の影響を受けていることは間違いない。しかし、そこから突然論理が飛躍する。「言語が同じだから、もともと日本は朝鮮の領土だった」というのだ。

 2007年、この日本人教授が韓国誌『週刊京郷』に寄稿。「日本列島は古代高句麗領土」という見出しで教授の説が掲載され、韓国人ネチズン(ネットユーザー)のナショナリズムに火をつけた。以下は、韓国の掲示板サイトなどに掲載されたネチズンの声だ。

「日本はもともと韓人が渡って作った国」
「百済人が海を渡り、猿どもを捕まえて作った国が日本」
「韓国人が(日本人に)贈ったプレゼントは日本語だった」
「ということは、俺たちが先祖だと知りながら天皇は戦争を起こしたのか?」

 無論、日本人教授の主張はただの仮説に過ぎないが、韓国メディアは現在も「古代日本は朝鮮の領土説」を裏付ける根拠として“利用”し続けている。本誌はこの日本人教授に取材を申し込んだが、締切日までに回答は得られなかった。

※SAPIO2016年3月号

関連キーワード

関連記事

トピックス

天皇陛下にとって百合子さまは大叔母にあたる(2024年11月、東京・港区。撮影/JMPA)
三笠宮妃百合子さまのご逝去に心を痛められ…天皇皇后両陛下と愛子さまが三笠宮邸を弔問
女性セブン
歌舞伎俳優の中村芝翫と嫁の三田寛子(右写真/産経新聞社)
《中村芝翫が約900日ぶりに自宅に戻る》三田寛子、“夫の愛人”とのバトルに勝利 芝翫は“未練たらたら”でも松竹の激怒が決定打に
女性セブン
胴回りにコルセットを巻いて病院に到着した豊川悦司(2024年11月中旬)
《鎮痛剤も効かないほど…》豊川悦司、腰痛悪化で極秘手術 現在は家族のもとでリハビリ生活「愛娘との時間を充実させたい」父親としての思いも
女性セブン
ストリップ界において老舗
【天満ストリップ摘発】「踊り子のことを大事にしてくれた」劇場で踊っていたストリッパーが語る評判 常連客は「大阪万博前のイジメじゃないか」
NEWSポストセブン
紅白初出場のNumber_i
Number_iが紅白出場「去年は見る側だったので」記者会見で見せた笑顔 “経験者”として現場を盛り上げる
女性セブン
弔問を終え、三笠宮邸をあとにされる美智子さま(2024年11月)
《上皇さまと約束の地へ》美智子さま、寝たきり危機から奇跡の再起 胸中にあるのは38年前に成し遂げられなかった「韓国訪問」へのお気持ちか
女性セブン
野外で下着や胸を露出させる動画を投稿している女性(Xより)
《おっpいを出しちゃう女子大生現る》女性インフルエンサーの相次ぐ下着などの露出投稿、意外と難しい“公然わいせつ”の落とし穴
NEWSポストセブン
田村瑠奈被告。父・修被告が洗面所で目の当たりにしたものとは
《東リベを何度も見て大泣き》田村瑠奈被告が「一番好きだったアニメキャラ」を父・田村修被告がいきなり説明、その意図は【ススキノ事件公判】
NEWSポストセブン
結婚を発表した高畑充希 と岡田将生
岡田将生&高畑充希の“猛烈スピード婚”の裏側 松坂桃李&戸田恵梨香を見て結婚願望が強くなった岡田「相手は仕事を理解してくれる同業者がいい」
女性セブン
電撃退団が大きな話題を呼んだ畠山氏。再びSNSで大きな話題に(時事通信社)
《大量の本人グッズをメルカリ出品疑惑》ヤクルト電撃退団の畠山和洋氏に「真相」を直撃「出てますよね、僕じゃないです」なかには中村悠平や内川聖一のサイン入りバットも…
NEWSポストセブン
注目集まる愛子さま着用のブローチ(時事通信フォト)
《愛子さま着用のブローチが完売》ミキモトのジュエリーに宿る「上皇后さまから受け継いだ伝統」
週刊ポスト
イギリス人女性はめげずにキャンペーンを続けている(SNSより)
《100人以上の大学生と寝た》「タダで行為できます」過激投稿のイギリス人女性(25)、今度はフィジーに入国するも強制送還へ 同国・副首相が声明を出す事態に発展
NEWSポストセブン