若さ保つルー大柴
「若さの違い」は、実は食生活によるところが大きい。タレントのルー大柴氏(62)も年齢よりもずっと若く見られるというが、一体何を食べているのか。
「『若いですね』といわれるのはしょっちゅうで、初めて会った人に年をいうとたいてい驚かれますね」
ルー大柴氏は、62歳にして174cm、65kgの引き締まった体型を維持。肌のハリツヤもよく、若く見られるのも納得だ。
「食事は朝食と昼食をしっかり食べて、夜はお酒のつまみを食べる程度。腹八分目を基本にし、定食の時はご飯を少し残すようにしています。時間は朝食が9時前後、お昼は12時から2時。規則正しい生活を心がけていますよ」(ルー氏)
“いい加減キャラ”とは裏腹に、食事はきっちりしているようだ。
「僕は味噌汁とご飯があれば十分なので、朝は納豆と前日の残りのおかずとか。最近、味噌汁は自分で作っています。豆腐にはこだわりがあって、神楽坂にある豆腐屋さんで買い、夏は冷や奴、冬は味噌汁にします」(ルー氏)
納豆や豆腐は、最高のアンチエイジング食材だ。『老けない人は何を食べているのか』(青春出版社刊)の著者で、日本抗加齢医学会指導士の森由香子氏が解説する。
「良質のタンパク質をはじめ、ビタミンB群、鉄分、カルシウム、食物繊維など、老化を防いでくれる栄養素の宝庫。とくに納豆のネバネバに含まれているナットウキナーゼには血栓を溶かす作用があり、動脈硬化、心筋梗塞の予防効果があるうえ、納豆菌は腸内の善玉菌を元気にして腸の調子を整えてくれます」
夕食はどうか。
「飲みに行く時は焼き鳥も食べたりしますが、基本的には自宅で、ワイフが作ってくれたひじきや野菜のおひたし、それに刺身なんかをつまみにドリンクします。お酒はポテト(芋)焼酎を少々。ご飯は食べてもお茶碗1杯程度です」(ルー氏)
森氏によれば、ひじきなどの海藻類はミネラルが豊富。ルー氏は野菜で食物繊維やビタミン類をしっかりとっているので、“ベリーグッド”だとか。おひたしには、ほうれん草もいいが、より鉄分の豊富な小松菜もおすすめだという。
「焼き鳥も良質のタンパク質ですが、特に鶏レバーを食べすぎるとビタミンAの過剰摂取になり、薄毛の原因になります」(森氏)
ルー氏が食べないのは揚げ物。「ロケ弁でも揚げ物は外す」という徹底ぶりだ。
「揚げ物は揚げたてのものを食べないと、血液がドロドロになる危険性があります。油が空気に触れることで酸化し、動脈硬化の一因である過酸化脂質を作り出す。結果、血液の流れが悪くなり、皮膚の新陳代謝が滞って老化が進んでしまうんです。食べる場合は抗酸化作用のあるビタミンCの豊富なレモン汁をかけましょう」(森氏)
見た目の濃さとは真逆の、あっさりした食生活は見習う価値アリだ。
※週刊ポスト2016年2月19日号