日常生活ではあまりお目にかからないのが、パソコンを使用しているとしばしば登場するのが「@」だ。「アットマーク」として浸透している「@」にも正式名称がある。世界的に統一されたコンピュータ用の文字コードであるユニコードでは「コマーシャルアット(商売のアット)」という名前がついている。
元々は商用記号で商品の単価を示す記号として「りんご@¥150」のように使われていた。電子メールが登場すると、自分の所属を表わす部分(ドメイン=@以降の部分)に英単語「at」の意味で用いられるようになった。英語では「at sign」(アットサイン)とも呼ばれる。
ちなみにこの記号の呼び名は各国で異なる。例えばイタリアでは@の形から連想して「カタツムリ」、そのほかでいえば「アヒルの子供」(ギリシャ)、「耳」(トルコ)、「猿のしっぽ」(ドイツ)、「象の鼻」(デンマーク)などさまざまな通称がある。
※週刊ポスト2016年3月18日号