本来、夏の参院選出馬を表明する晴れの舞台となるはずだった会は、一変してお詫びの会となった。4月5日、不倫騒動で開催が危ぶまれた『乙武洋匡を囲む会』が開かれた。
「弱い自分と決別して人生の後半戦をスタートしたい」──乙武洋匡氏(40)は終始笑顔はなく、こう言って涙ぐむ場面もあったという。
妻・仁美さん(37)も登壇し「子育てと介護に疲れて彼が孤独感を深めてしまった。私にも責任の一端がある」と改めて謝罪し、「もう一度やり直したい。ただし次はありません!」と発言すると会場は爆笑に包まれ、会は和やかな雰囲気でお開きを迎えた。
とりあえずは円満解決と思いきや、乙武氏への怒りが収まらない人物がいた。聴覚障害を抱えながらも銀座の高級クラブでナンバーワンに上り詰めた「筆談ホステス」として知られる斉藤里恵氏(32)だ。現在、彼女は東京都北区の区議会議員を務めている。その理由を彼女の知人が説明する。
「参院選出馬に向けて、乙武氏が秘書として雇ったのが、3月まで斉藤氏をサポートしていた男性秘書のA氏だ。彼は乙武氏の不倫旅行にもダミーの男性として同行している人物です。
乙武氏はかなり強引にA氏を引き抜いた上に、結局は出馬自体も見送りになるなど、斉藤氏にとっては何とも理解しがたい状況になっていて、“乙武氏は絶対に許せない”と怒りを露わにしているというんです」
斉藤氏を直撃すると筆談でこんな答えが返ってきた。
「Aさんは私の耳となって会議で話の内容をタイピングしたり、私の発言を復唱してくれるなど、大変頑張ってくださいました。詳しくは知りませんが、昨夏ごろから乙武氏から彼にアプローチがあったと聞いております。その際、私には乙武氏からは一度の連絡もございません」
大人の対応を見せる斉藤氏。そして最後にこう締めくくった。
「乙武氏のご活躍を期待していましたが、このような事態になり非常に残念です」
“障害は不便だが不幸ではない”とは乙武氏が『五体不満足』で引用したヘレン・ケラーの名言だが、他人に不便を強いるのはいかがなものか。
※週刊ポスト2016年4月22日号