スポーツ

早実・清宮 冬の練習乗り越えスイングスピードが一段と速く

進化する早実・清宮幸太郎

 春のセンバツが閉幕しても、高校野球がメディアを騒がせている。東京都春季大会(4月1日開幕)で早稲田実業の清宮幸太郎(16)が快音を響かせたからだ。怪童は昨夏からどれぐらい成長したのか──。

 全国の地区予選を詳報するなど、どこよりも高校野球情報を網羅するインターネットサイト『高校野球ドットコム』の副編集長で、「高校野球博士」の異名を取る河嶋宗一氏が、清宮の「現在点」をレポートする。

 * * *
 冬の間、清宮はじっくりと体を作った。本人は「筋肉が付き過ぎて体が重くならないように気をつけた」というが、それでも、スクワットやベンチプレスなど筋力トレーニングで自らを徹底的に追い込み、体重は2kgほど増えたという。

 体幹も強くなったことで、バッティングは1年前より確実に進歩した。彼は足を高く上げるため、大きな反動をつけて打っているように見えるが、上半身のブレがなく、インパクトまで最短距離で振れており、振り遅れも少ない。

 3月25日には、強豪校との練習試合が組まれた。福島県の聖光学院と栃木県の佐野日大という、いずれも甲子園常連校である。

 聖光学院戦では、第3打席に特大のホームランを打っているが、私が注目したのは第2打席。インコースのボールを詰まりながらもセンター前に運んだ技術に驚いた。聖光学院の斎藤智也監督もこう振り返る。

「彼は左肘の使い方が非常に上手い。左肘を脇の下に綺麗に畳みこむことで、インコースの厳しいボールも、フルスイングして打ち返すことができる」

 私が見る限り、清宮は打つ直前に引っ張るか逆方向に流すかを決めている。それは左肘の使い方が天才的で、ボールをギリギリまで引き寄せられるからだ。

 続く、佐野日大戦では第4打席。4球目をフルスイングすると、打球はピッチャーの足元をすり抜けセンター前に転がった。佐野日大のピッチャーがグラブすら出せないほどの高速打球だった。

 もともと彼のスイングスピードは高校生のレベルではなかった。中学2年生の時点で、すでに大学生並のスピードを持っていたが、冬場の厳しい練習を乗り越え、一段と速くなった。

 ボールを水平に捉えるレベルスイングのため、フォロースルーが小さい点を指摘されたこともあったが、昨秋以降、改善に取り組んだ。最近はフォロースルーが大きくなり、ボールをバットに乗せるだけでスタンドインするような感覚になっているはずだ。

●かわしま・そういち/「高校野球ドットコム」副編集長。年間300試合以上の高校野球を観戦し、確かな目で選手を分析する。球児から「高校野球博士」や「スカウト部長」とも呼ばれている。高校野球にまつわるあらゆる情報を集約している高校野球ドットコムにて、強豪校の練習や注目の球児についてコラムを執筆中。

※週刊ポスト2016年4月22日号

関連キーワード

関連記事

トピックス

中居正広氏とフジテレビ社屋(時事通信フォト)
【独占告白】経営陣を刷新したフジテレビに被害女性Aさんが望むこと「被害者救済を第一というなら、様々な報道で貶められた名誉の回復を願います」
週刊ポスト
5人での再始動にファンからは歓喜の声が上がった
《RIP SLYMEが5人で再始動》“雪解け”匂わすツーショット写真と、ファンを熱狂させた“フライング投稿”「ボタンのかけ違いがあった事に気付かされました」
NEWSポストセブン
食道がんであることを公表した石橋貴明、元妻の鈴木保奈美は沈黙を貫いている(左/Instagramより)
《食道がん公表のとんねるず・石橋貴明(63)》社長と所属女優として沈黙貫く元妻の鈴木保奈美との距離感、長女との確執乗り越え…「初孫抱いて見せていた笑顔」
NEWSポストセブン
中居正広の私服姿(2020年)
《白髪姿の中居正広氏》性暴力認定の直前に訪問していた一級建築士事務所が請け負う「オフィスビル内装設計」の引退後
NEWSポストセブン
これまで以上にすぐ球場を出るようになったという大谷翔平(写真/AFLO)
大谷翔平、“パパになる準備”は抜かりなし 産休制度を活用し真美子夫人の出産に立ち会いへ セレブ産院の育児講習会でおむつ替えや沐浴を猛特訓か
女性セブン
ネズミ混入トラブルを受けて24時間営業を取りやめに
《ゴキブリ・ネズミ問題で休業中》「すき家」24時間営業取りやめ 現役クルーが証言していた「こんなに汚かったのか」驚きの声
NEWSポストセブン
愛知県一宮市の住宅内のクローゼットで亡くなっているのがみつかった女子高校生の加藤和華さん(16)。事件から3日経ち、自宅前には花が備えられていた
〈ゲームでカッとなったのか…〉被害女子高生・加藤和華さん(16)の同級生が語った“思い出”「犯人を許せない」【一宮市・女子高生死体遺棄】
NEWSポストセブン
岡田結実
《女優・岡田結実(24)結婚発表》結婚相手は高身長の一般男性 変装なしの“ペアルックデート”で見せていた笑顔
NEWSポストセブン
ウッチャンナンチャンがMCを務める番組『チャンハウス』
【スクープ】フジテレビがウンナン&出川MCのバラエティー番組で小学生発言を“ねつ造演出”疑惑 フジは「発言意図を誤解して編集」と説明、謝罪 
女性セブン
くら寿司
《ピンク色の破れたゴムを…》「くら寿司」が迷惑行為に声明「厳正な対応を行う予定」実行者は謝罪連絡入れるも…吐露していた“後悔の言葉”
NEWSポストセブン
中学時代の江口容疑者と、現場となった自宅
「ガチ恋だったのかな」女子高生死体遺棄の江口真先容疑者(21) 知人が語る“陰キャだった少年時代”「昔からゲーマー。国民的アニメのカードゲームにハマってた」【愛知・一宮市】
NEWSポストセブン
すき家がネズミ混入を認め全店閉店へ(左・時事通信フォト、右・HPより 写真は当該の店舗ではありません)
【こんなに汚かったのか…】全店閉店中の「すき家」現役クルーが証言「ネズミ混入で売上4割減」 各店舗に“緊急告知”した内容
NEWSポストセブン