せっかくの連休なのだから、どこかへ遊びに行きたいゴールデンウイーク。しかし、車で移動するとなると渋滞に巻き込まれる可能性もかなり高い。そこで、渋滞を回避するための簡単な方法を紹介しよう。
【渋滞予測を頻繁にチェック】
日本道路交通情報センターなど公的機関による渋滞予測は、信用度が高い。同センターでは、5分ごとに現況の道路交通情報を更新している。出かける直前はもちろん、車に乗ってからもラジオ、スマホで随時チェックしよう。
【出発時刻をずらす】
渋滞があらかじめ予測できる場合は、その分を見越して早めに出発したい。
「渋滞は早朝や深夜にあまり起きないので、その時間帯に移動しています」(長距離トラック運転手)。
深夜早朝が無理でも、予測されるピークは外したい。渋滞博士として知られる東京大学先端科学技術研究センターの西成活裕教授はこう話す。
「3時間ずらすだけで、渋滞に巻き込まれる確率は格段に下がります」(西成さん)
たとえば、2015年5月3日の東北道を例にあげれば、川口JCTから那須ICまでの所要時間は、ピークの8時が3時間53分だが、11時になると3時間2分と大幅に減少する。たとえ1時間ずらすだけでも渋滞が解消されるときがあるという。
「渋滞に巻き込まれたら、SAで1時間くらい休憩を取った方が、その間に渋滞が緩和されて、かえって早くなることもあります」(前出・トラック運転手)
【あえて遠回りも吉】
「国交省などは、混雑しやすい道路に車を集中させず、分散させようと、4月から高速道路の料金体系を変えました」(自動車評論家・渡辺敏史さん)
例えば、厚木を出発して東北道の岩槻に行く場合、首都高を通るより圏央道経由の方が高い料金だった。それが、どちらを利用しても料金が同額になった。もし圏央道が空いているなら、走行距離は長いが、渋滞に遭いにくくなる。
【車間距離は40m以上】
渋滞の最大の原因はブレーキを踏むことにある。西成さんはこう語る。
「ブレーキの連鎖で渋滞は起こります。1台がブレーキを踏むと、その後続車がブレーキを踏み、さらにその後ろの車が…それが渋滞の原因です」
だからこそ、車間距離が重要だと西成さんは語る。
「渋滞を起こさない車間距離は40mです。それより短い場合、車がブレーキを踏むと、後続車はより強くブレーキを踏む傾向にあります。そうして渋滞が始まってしまいます。でも40m以上空いていれば、前の車がブレーキを踏んでも、後続車がブレーキをあまり踏まないですみます」(西成さん)
混んでくると車間を詰めたくなるが、ぐっとこらえることがスムーズな通行を可能にするのだ。
※女性セブン2016年5月12・19日号