芸能

TUBEは『夜のヒットスタジオ』にU2代役で初出演しブレーク

 現在は数少ない音楽番組だが、かつては、多くの音楽番組が存在していた。そのひとつである『夜のヒットスタジオ』(フジテレビ系)には、こんな裏話がある。当時の番組プロデューサー・疋田拓さんが語る。

■サザン出演で初の歌詞テロップ

 デビュー直後のサザンオールスターズが『勝手にシンドバッド』で初出演したのは1978年7月。

「桑田さん独特のボーカルで、何を言っているか歌詞がさっぱりわからなかった(笑い)。そのため、歌詞を表示させる対応をとったんです」(疋田さん)。

 これが今では当たり前となった歌詞のテロップ表示の始まりとされる。

■“代役”でTUBEがブレーク

 1985年7月、『ベストセラーサマー』でデビューしたばかりのTUBEが初出演。

「実は海外のロックバンド『U2』が出演予定だったのですが、リハーサルでトラブルがあって出演できなくなった。急きょ、TUBEに声をかけて出てもらった」(疋田さん)。

 それを機に彼らは一躍、注目アーティストに。

■豪華海外アーティストが“共演”

 1985年4月、番組は『夜のヒットスタジオDELUXE』として2時間番組としてリニューアル。その目玉として、来日していたフランク・シナトラが生出演。さらに、西ドイツ(当時)から衛星生中継でティナ・ターナーが出演し、2人が“共演”。当時は日本の音楽番組に海外の大物アーティストが出演するのは異例のことだった。

「何度も現地まで行って粘り強く交渉して実現しました。その後、“日本にすごい番組ができた”と世界中に広まって、海外アーティストをキャスティングしやすくなりました」(疋田さん)

■百恵引退で放送後に『蛍の光』

 山口百恵さんが1980年10月の引退前、最後に出演した番組が夜ヒットだった。百恵さんは『さよならの向う側』を熱唱。「放送はそのまま終了しましたが、出演者の誰もが名残惜しくて帰ろうとしない。そのとき、オーケストラが『蛍の光』を演奏し始めたのです。その音楽に送られて百恵さんは号泣しながらスタジオを後にしました」(疋田さん)。

『夜のヒットスタジオ』
放送局:フジテレビ系
放送期間:1968年11月~1990年10月
放送回数:1131回
主な司会者:前田武彦、芳村真理、三波伸介、朝丘雪路、井上順、古舘伊知郎、柴俊夫、加賀まりこ 最高視聴率:42.2%(1969年3月17日)

<出場回数ランキング>

【1】五木ひろし:222回
【2】森進一:204回
【3】西城秀樹:190回
【4】布施明:177回
【5】郷ひろみ:176回
【6】田原俊彦:158回
【7】沢田研二:153回
【8】小柳ルミ子:145回
【9】近藤真彦:126回
【10】野口五郎:124回

※女性セブン2016年6月9・16日号

関連記事

トピックス

紅白初出場のNumber_i
Number_iが紅白出場「去年は見る側だったので」記者会見で見せた笑顔 “経験者”として現場を盛り上げる
女性セブン
ストリップ界において老舗
【天満ストリップ摘発】「踊り子のことを大事にしてくれた」劇場で踊っていたストリッパーが語る評判 常連客は「大阪万博前のイジメじゃないか」
NEWSポストセブン
大村崑氏
九州場所を連日観戦の93歳・大村崑さん「溜席のSNS注目度」「女性客の多さ」に驚きを告白 盛り上がる館内の“若貴ブーム”の頃との違いを分析
NEWSポストセブン
弔問を終え、三笠宮邸をあとにされる美智子さま(2024年11月)
《上皇さまと約束の地へ》美智子さま、寝たきり危機から奇跡の再起 胸中にあるのは38年前に成し遂げられなかった「韓国訪問」へのお気持ちか
女性セブン
佐々木朗希のメジャー挑戦を球界OBはどう見るか(時事通信フォト)
《これでいいのか?》佐々木朗希のメジャー挑戦「モヤモヤが残る」「いないほうがチームにプラス」「腰掛けの見本」…球界OBたちの手厳しい本音
週刊ポスト
野外で下着や胸を露出させる動画を投稿している女性(Xより)
《おっpいを出しちゃう女子大生現る》女性インフルエンサーの相次ぐ下着などの露出投稿、意外と難しい“公然わいせつ”の落とし穴
NEWSポストセブン
田村瑠奈被告。父・修被告が洗面所で目の当たりにしたものとは
《東リベを何度も見て大泣き》田村瑠奈被告が「一番好きだったアニメキャラ」を父・田村修被告がいきなり説明、その意図は【ススキノ事件公判】
NEWSポストセブン
結婚を発表した高畑充希 と岡田将生
岡田将生&高畑充希の“猛烈スピード婚”の裏側 松坂桃李&戸田恵梨香を見て結婚願望が強くなった岡田「相手は仕事を理解してくれる同業者がいい」
女性セブン
電撃退団が大きな話題を呼んだ畠山氏。再びSNSで大きな話題に(時事通信社)
《大量の本人グッズをメルカリ出品疑惑》ヤクルト電撃退団の畠山和洋氏に「真相」を直撃「出てますよね、僕じゃないです」なかには中村悠平や内川聖一のサイン入りバットも…
NEWSポストセブン
注目集まる愛子さま着用のブローチ(時事通信フォト)
《愛子さま着用のブローチが完売》ミキモトのジュエリーに宿る「上皇后さまから受け継いだ伝統」
週刊ポスト
連日大盛況の九州場所。土俵周りで花を添える観客にも注目が(写真・JMPA)
九州場所「溜席の着物美人」とともに15日間皆勤の「ワンピース女性」 本人が明かす力士の浴衣地で洋服をつくる理由「同じものは一場所で二度着ることはない」
NEWSポストセブン
イギリス人女性はめげずにキャンペーンを続けている(SNSより)
《100人以上の大学生と寝た》「タダで行為できます」過激投稿のイギリス人女性(25)、今度はフィジーに入国するも強制送還へ 同国・副首相が声明を出す事態に発展
NEWSポストセブン