気温が高くなり、ゴキブリが活発に動き始めるこの時期。どうにかして殲滅したいところだが、ゴキブリ研究の第一人者・青木皐さんによると『発見・撃退・予防』の3原則を守ることが大切だという。
まず発見するには、「粘着紙トラップ作戦」が効果的。夜、キッチンを中心に引き出しや扉を少し開けてゴキブリが移動しやすいようにする。そして、市販の粘着紙をポイントに置く。
「ゴキブリが捕獲されたら、どのシートにどれくらいいるかチェック。隠れ場所の傾向がわかります」(青木さん)
隠れ場所がわかったら、風を通すなどして嫌がらせを。住処にいられず、移動してきたら撃退法を駆使してやっつけよう。死骸はビニール袋に入れて密閉し、くれぐれも放置しないこと。メスが持つ卵から、幼虫が出てくる可能性があるからだ。
「うちにはいません」などと思わず、まずは“発見する”ことから始めたほうが良さそうだ。
ゴキブリを撃退する方法は様々だが、中にはあまりおすすめできない方法もある。たとえば、「手作りホウ酸団子を置く」という方法。
「手作りのホウ酸団子は高濃度にしないと効かず、食べてから死ぬまでに時間がかかります」(ライオン薬品第2研究所の児玉達治さん)
「有効性が証明されていない上、幼児やペットが間違えて食べる恐れも」(青木さん)
手間をかけて作ってもあまり効果がないようだ。リスクも高く、撃退法としては×。また、100℃以上の熱湯をかけると確実に死ぬが、その後が問題だという
「熱湯をかけると、ゴキブリの体のたんぱく質が変質して、ものすごい異臭がします」(児玉さん)
ゴキブリは、素早く逃げ回るので家中びしょびしょになる上、自分もやけどをするリスクがある。洗剤や熱湯で殺すと後始末が大変だが、掃除機で吸い込めば、手っ取り早い。
「大量に発生した場合は一網打尽にできます」(青木さん)
しかし、注意すべき点も。
「吸引の衝撃で足や触覚が取れることも。ただし、それくらいで、ゴキブリは死にません。吸い取った後は、掃除機のゴミパックをビニール袋に入れて密閉し、捨てましょう」(児玉さん)
※女性セブン2016年7月21日号