全国紙の部数減は底が見えない。昨年下半期の数字では、長く1000万部を死守していた読売新聞は900万部台を割り込み、朝日は4年で100万部以上減らし641万部。日経と毎日が300万部前後で、産経は158万部まで落ち込んでいる。
だが、“新聞離れ”が深刻化した業界において、異彩を放つ2紙がある。
「113万部」(日曜版含む。2017年1月公表)のしんぶん赤旗と「550万部」(1989年当時。以後部数非公表)を誇る聖教新聞だ。
大手紙の販売部社員はこう話す。
「赤旗も聖教新聞も公称部数とはいえ、大手紙の数字も印刷(発行)部数に過ぎない。聖教新聞の550万部が20年前の数字なので半分に差し引いたとしても、いまや“5大紙”といえば実態は産経はおろか、毎日さえも押しのけて聖教新聞が入る、と言われる。赤旗も減少傾向にあるものの全国紙に比べれば踏みとどまっており、産経を超える日も近いと見られています」
※週刊ポスト2017年5月5・12日号