円高を悲観論だけで語るのは愚かだ。現在は「最強国家」を創造するまたとないチャンス。日本が買うべき「超優良資産」を紹介しよう。
プロスポーツ界にはもはや国境がない。スター選手が別の国のチームに高額の年俸で移籍するのは日常茶飯事。とはいえ、イチローや本田圭佑をはじめ、近年の日本は“資源”の供給役となる傾向が強く、しばしば「国内リーグの空洞化」も問題となる。
しかし、今ならイチローや本田が是が非でも入門したいと望む名門チームが格安で手に入る。
プロ野球選手なら誰もが憧れるヤンキースだが、米フォーブス誌によると、同球団の値段は約16億ドル(約1328億円)。ジーター、テシェイラらを擁する世界一球団に、ヤ軍入りを切望するといわれるイチローを加えるもよし、オーナーの強権を発動してA・ロッドを日本球団にトレードしてしまうもよし(大顰蹙を買うのは覚悟の上で……)。ちなみに、ヤ軍の永遠のライバルで松坂大輔が所属するレッドソックスは約8億7000万ドル(約722億円)である。
また、世界で最も資産価値が高いといわれるサッカークラブ、イングランドのマンチェスター・ユナイテッドは、今なら約1523億円(18億3500万ドル)で買える。3年前に比べると700億円以上も安く上がる。「銀河系軍団」の異名を取るスペインのレアル・マドリッドは約1098億円(13億2300万ドル)だ。
こうした長い歴史と伝統を持つ名門チームを取得する経済的メリットは大きい。
「オフシーズンに日本ツアーを組めば、放映権料などで1試合当たり2億-3億円の収入を得られるほか、スター選手のユニフォームは1年間で100億円以上の売り上げになります」(在スペインのサッカー記者)
スポーツジャーナリストの谷口源太郎氏もこう語る。
「任天堂が米メジャーのマリナーズのオーナーとして有名なように、海外で名の知られていない企業は、ブランド力を強化するにはうってつけです」
※週刊ポスト2010年9月10日号