下品なテレビ番組にお目にかかることもめっきり少なくなったが、テレビ評論を得意とする雑誌ライターの今井舞さんが、「『下品』が、大手を振ってまかり通っている番組がある」と絶賛? するのが、テレビ東京系の深夜番組『極嬢ヂカラ』。
今井さんは「いやあ、この番組の下品さはすごいぞ。下品の中でも一番下世話なところを抉(えぐ)ってくる。『言わぬが花』ということで、それまでテレビ番組はおろか、人前で話すこともタブーとされてきたような事ばかり題材に選び、映像を流してくる」と評している。
また、他にもこんな例を挙げ、その下品さを紹介する。「例えば『生理』というテーマの回では、性教育に使う女性器模型を使い、タンポン挿入のプロセスを解説。実践しているのは生理用品メーカーの人で『正しい装着法を教える』というハウツーものの体裁を取ってはいるのだが、それはあくまでも建前。明らかに男目線の『女って生理の時どんなことしてんだろ』という下世話に応える作りになっている」
さらには、「乳がん検査では、検査装置にギューっと挟まれる生乳」「婦人科検診では、自動で足がパッカリ開く婦人科の椅子に座った女の子」「エステのクリニック紹介では、たるんだ腹の肉や、脱毛処理後の毛やアカなどの汚物」などが画面に登場したという。
しかし今井さんは、この件について「『やっぱテレ東は違うわ』『テレ東だからな』『テレ東じゃしょうがないわ』と世の中に納得されるこの役得」と分析し、ベタ褒めだ。
※週刊ポスト2010年9月10日号