精液の中に精子が存在せず、無精子症と診断された男性でも、精巣内の一部でわずかに精子が造られている可能性がある。そこで、精巣内から直接精子を採取する方法が顕微鏡下精巣内精子採取術(MD-TESE)と呼ばれる手術。
陰嚢を切開し、中の精巣を半分に割り、精巣内ほぼ全体を顕微鏡を使ってくまなく観察。精巣の中には精細管という精子を造る細かい束が密集しており、太く白色の精細管といは精子を造っている可能性が高いと判断できるため、それを探してメスで採取する。一般的に、精子が見つかる確率は約30%といわれている。
※週刊ポスト2010年9月10日号