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南アフリカのプチ金持ち黒人「ブラック・ダイヤモンド」台頭中

 投資対象として注目を集める「BRICs」(ブリックス)。03年にゴールドマン・サックスが作成した、中長期的に成長期待のブラジル、ロシア、インド、中国の新興4か国の頭文字をつなげた言葉だが、最近のトレンドとして注目を集めているのは「BRIICS」(ブリークス)だという。

 BRICs経済研究所代表の門倉貴史氏によると、BRICs4か国のみならず、インドネシアと南アフリカも有望視されているという。

「有力新興国グループ『BRICs』に次ぐ『ポストBRICs』最有力グループとして、私はベトナム、インドネシア、南アフリカ、トルコ、アルゼンチンの『VISTA』(ビスタ)を06年に提唱しました。この『VISTA』の中のインドネシアと南アフリカについて、OECD(経済協力開発機構)が最近、BRICsグループに両国を加えて「BRIICS(ブリークス)」(追加のIがインドネシア、大文字のSが南アフリカ)にしたほうがよいと言及しています」(門倉氏)

 インドネシアはイスラム圏の国家のため、宗教上の理由で産児制限をしておらず、出生率と人口増加率が非常に高い。同国の中産階級の台頭は巨大な消費マーケットの形成に寄与しており、中産階級以上の人口が11年には2700万人まで膨らむという予想もある。

 また、南アフリカでは現在、教育水準や社会的地位の高い「ブラック・ダイヤモンド」と呼ばれる黒人の中産階級が台頭しつつあり、消費拡大を牽引する動きが出ている。「ブラック・ダイヤモンド」は15歳以上の黒人人口の約1割にすぎないが、黒人消費の5割以上を担っている。

 注目の投資対象は、時代とともに変容していくのだ。

※マネーポスト2010年9月号

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