チリ北部、サンホセ鉱山で起きた落盤事故。33人が無事だが、地上では修羅場が展開されている。それは、鉱員の愛人を名乗る女性が続々登場し、無事の帰還を求める妻と罵り合ったりしている件である。
現地紙記者がいう。
「チリでは鉱員の給料は医師や弁護士よりも高く、鉱員の中には愛人の一人や二人いることは珍しくない。鉱員の月給は約10万円。国民平均給与の約2倍にあたる。8月分の給料や鉱山会社や一般市民からの約125万円といわれる寄付金を誰が受け取るかで揉め、少なくとも5人の鉱員に愛人問題が発生しています」
そのなかには元看護士で、現在鉱員たちの健康を管理し投薬などの職務を負うジョニー・バリオス(50)もいる。
「バリオスの妻は、愛人が夜通し夫の名前を叫んで祈りを捧げている姿を見て腰を抜かしていた。別のケースでは夫の生還を願い、妻が作ったポスターを愛人が破って大騒ぎになっていました」(同前)
仕事上の思わぬトラブルが家庭の大問題に発展し得る、という意味で他山の石にするしかない。
※週刊ポスト2010年9月24日号