不倫花ざかりの日本と対照的に、お隣の韓国では「不義密通」がご法度になり、懲役刑が待っている。08年12月には、夫から姦通罪で訴えられていた韓国の女優オク・ソリに懲役8月、執行猶予2年の有罪判決が下った。オクは憲法裁判所に姦通罪自体の是非を問うていたが、それも合憲ということで却下されている。現地のジャーナリストが解説する。
「韓国の姦通罪は日本の植民地支配時代に施行され、かつては妻だけに適用されていたのが、53年の刑法改正で夫も対象になりました。姦通罪は親告罪で、07年は約1200人が起訴されたものの、実刑判決は50人ほどしかいません」
韓国は日本よりずっと儒教的タブーが強く、いまだに女性の社会的地位は弱い。そういう社会状況のもと、この法律のおかげで妻が泣き寝入りせず夫と浮気相手を訴えるケースもけっこうあるのだという。ジャーナリストは続ける。
「韓国の民放局SBSが行なった調査では、回答者の69.5%が姦通罪の廃止に反対、賛成は21.2%だけでした。しかも反対のうち男性は58.5%なのに、女性の支持が79.6%と圧倒的なんです」
※週刊ポスト2010年10月1日号