10月14日から開始するドラマ『渡るドラマは鬼ばかり』(TBS系)第10シリーズだが、今シリーズをもって同作は終了する。5人の姉妹が登場するストーリーだが、そこにはギャラ抑制のために人知れぬ苦労があった。脚本家の橋田壽賀子さん(85)が語った。
「もともと『渡鬼』は、TBSの創立40周年記念の番組として企画されたんです。TBSサイドから“NHKには大河ドラマがあるけど、TBSにはいま、看板番組がない。それで目玉ドラマにしたい”っていう連絡があったの。でも、このときの約束はあくまでも1年間だったんですよ。そのころはトレンディードラマ全盛でしたが、私にはそんなものは書けやしない。それで石井(ふく子)さんと何度も相談した末に、“あくまでも家族に絞ったドラマにしよう”と決めました。それで岡倉家を5人姉妹にしたんです」
だが、5人ならではの苦労もあったようだ。それはギャラの問題である。
「このドラマ、いま思えば豪華キャストなんですよね。毎回、5人姉妹をみんな出していたら、出演料がべらぼうになって、制作費がパンクしちゃう(笑い)。それで、どうやったらお金を抑えながら、5人姉妹をうまく登場させられるか、もう四苦八苦して書きましたよ」
※女性セブン2010年9月16日号