いま、最も視聴率を稼げる男・池上彰さん(60)。「ニュースを分かりやすく解説してくれる!」と評判だが、事実をわかりやすく正確に伝えるため、池上さんはひとつひとつの言葉やイラストにまで、徹底的にこだわっている。『そうだったのか! 池上彰の学べるニュース』(テレビ朝日系)プロデューサーの丹羽敦子さんはこういう。
「アメリカのオバマ大統領と日本の菅直人首相を並べるときは、菅さんが左側でオバマさんが右。日本を中心とした地図の場合、アメリカは日本の右側に位置するので、そのほうが視聴者にわかりやすいということなんです」
そして、主婦にとってもニュースは身近なもので、興味深いものであるべきだと池上さんはいう。
「世の中がいまものすごい勢いで動いています。政権交代して“子ども手当はどうなるんだろう”とか“高速道路無料化はどうなるんだろう”とか、日本で暮らしていれば、誰もが考えざるを得ないことっていっぱいあると思うんです。そういうときに、“じゃあそれってどういうことか知りたい”と思うかたは大勢いると思うんです」
わかりやすいニュースを見ることで、母親がニュースを子供にどう伝えればよいのか勉強にもなる。家族でニュースを見るときには、親がこんな言葉を子供にかけてあげるといいと池上さんはいう。
「例えば、事件のニュースを子供と一緒に見たら、“悲しいね”とひとこといってあげることが大切だと思います。そして、“悲しいニュースとか嫌なニュースばかりだけど、実はニュースというのは珍しいからニュースになるのよ”といってあげると、子供の理解の仕方は随分違ってると思います」
※女性セブン2010年9月16日号