近年、時間と体の相関は、人間に元来備わる「時計遺伝子」の発見によって科学的に証明されようとしている。
生体リズムに詳しい国立精神・神経医療研究センター精神保健研究所で成人精神保健研究部室長を務める栗山健一氏は、こう指摘する。
「昼食後は消化器に血液が流入して脳に血が行き渡らない、だから眠くなる。かつては、そんな迷信的理論が広まりました。でも、それは誤りです。お昼過ぎに眠くなるのは食事とは関係ない。太陽が高く昇る時間に活動するのは効率が悪い、涼しくなってから活動しなさいと遺伝子が教えてくれているのです」
この時間、時計遺伝子の活動は、ひと休みを迎える。
営業職ならば、外回りやクライアントの打ち合わせを入れるのは賢明ではない。同じく眠気ざすと誤りを起こしやすい、数字の絡む単純作業なども避けたほうがよさそうだ。なるべく重要度の低い部内の会合や社内外の情報収集に努めたい。
※週刊ポスト2010年10月1日号