秋は美味しいものを食べたいですなぁ、ということで、雑誌『アリガット』元編集長・小川フミオ氏が選んだ秋の味覚、『築地 はん亭』の「串揚げランチです」を紹介します!
旬の食材をおいしく食べられるのは串揚げ。料理人の創意工夫が光るところも楽しい。
根津の名店『はん亭』に20年以上勤めた主人の田代弘毅さん。09年にのれん分けで『築地 はん亭』を開いた。ランチは1000円と破格だが、秋のはじめに早々とサンマやサトイモも堪能できる。サンマには酸味の効いたポン酢ソースがのり、サトイモには下味がつけられている。丁寧な仕事ぶりだ。
「関西では豚脂(ラード)や牛脂(ヘッド)で揚げますが、うちは豚脂を少々に、大豆、菜種、綿実、ゴマと植物系をブレンド。軽めに仕上げています」(田代さん)
衣は卵と牛乳と小麦粉、そして粗めに焼いてもらったパン粉。軽くてサクッと歯触りもよい。これで1000円? と驚くほどの味わいだ。個人的には、つくねがとりわけすばらしいと思っている。
50食限定なので、すぐに売り切れるから、早めの来店を。
『築地 はん亭』の「串揚げランチ」1000円
【住所】東京都中央区銀座8-18-4 銀座フォルム21-B1
【電話番号】03-3547-1601
【営業時間】11時半-14時半(13時半ごろ売り切れになること多し)、17時半-22時(LO)
【定休日】日祝
【カード】可
今回の7串は、左からサトイモ、ホタテ、ウズラ卵、サンマ、つくね、豚ロース、エビシソ巻き。小鉢は鶏団子の甘酢あんかけ、それにブツ切りキャベツと生野菜スティック、みそ汁、ご飯、そして自家製のお新香がつく。つけるのは、オーストラリアの湖でとれた塩(とレモン)、中濃ソース、自家製肉みそと、バリエーション豊富。夜は5000円ほどの予算でより豊富な旬の食材を堪能できる
撮影■岩本朗
※週刊ポスト2010年10月1日号