9月12日、福岡サンパレス公演での言動が大いに話題を呼んだロックバンド・安全地帯の玉置浩二(52)。観客と口論になり「舞台に上がれ!」と挑発したあげく、「(チケット代)7800円ぐらいガタガタいうな」「コンサートなんてたいしたことない」と暴言を吐きまくる。歌詞を途中で忘れるわ、呆れたバンドメンバーが途中で演奏を放棄するわで、席を立つ観客が続出。主催者側が代金払い戻しを決めた前代未聞のコンサートだった。
この他にも、ステージ上でジャケットを脱ぎ捨て、自分の腕を指さしながら「ここには石原真理とタトゥーを入れたんだよ。もう消しちゃったけどさ!」。さらに、ロクに歌わない玉置に飛んだ「『安全地帯』は完全復活したんじゃないのか!」の野次に対し、「完全復活なんてあるわけないだろ! 色々あるんだよ!」など、奇々怪々な迷言が続々と飛び出したこの日のコンサート。しかし、大荒れだったこの日のコンサートにも、観客が「唯一感動した」というシーンがあったのだという。
そのシーンは、何が飛び出すかわからない玉置のMCに、ついにはバンドメンバーが怒ってステージを降りてしまった時のこと。この異常事態に玉置は激しく叱責し、「反乱だ! クビにしてやる!」と叫んだが、誰もいなくなったステージで、彼はひとり「母さんがー夜なべーをしてー てぶくーろあんでくれたー」と、おなじみの童謡を弾き語り始めたのだ。
この曲を聴き、あるファンは「歌うまいんだから、普通に歌ってくれればいいのに」と思い、またあるファンは「これで安全地帯を生で聴けるのは最後かもしれない」と思ったという。10月5日・6日の日本武道館での追加公演など、まだまだ続く安全地帯ツアー。怖いもの見たさで、両日のコンサートはプラチナ化必至かも?
※週刊ポスト2010年10月1日号