別の女性から卵子を提供してもらって妊娠、来年2月に“母”になる野田聖子衆院議員(50)。彼女は「産むから母だ」という考えを持っているのだろう。しかし、不妊治療を経験している40代の女性からは“自分の子供”とは何かについてさまざまな声が…。
都内に住む主婦の香川恵子さん(44才、仮名)は同い年の夫と結婚15年になる。若いときの子宮の疾患で排卵障害があることはわかっていたが、夫の子供を産みたいと思っていた。
「子供好きな主人はいつも姪っ子を実の子のようにかわいがっていましたし、自分たちの子供も欲しいといっていました。だから彼も賛成のもと、精子を凍結して卵子提供もチャレンジしました。でも私は妊娠が持続できない体とわかり、これ以上は金銭的な問題もあってあきらめたんです。そのとき36才でした。それで私は養子をもらおうと考えました」(香川さん)
街中で両親の真ん中で手をつないで歩く子供を見て、その姿に憧れた。私たちもああいう家族になりたいと強く思い、夫も同じ気持ちだと思った。
「養子の相談を主人にしました。そうしたら驚いた顔をして、“それはないだろう”というんです。大変だし無理だろう、と。私はふたりで子育てがしたかったけれど、男の本能なのか、彼は自分の遺伝子を継いだ子が欲しかったんですよね」(香川さん)
夫と他の女性の卵子との子供が生まれることに拒否感があったという女性もいる。神奈川県に住む菊池雅子さん(42才、仮名)だ。
「40才を過ぎたとき、年齢のせいもあって正常な排卵ができていなくて、卵子が取り出せないから、夫の精子と他の女性の卵子との体外受精という方法もあると説明されました。でも、夫が浮気をしたわけではないのに、なんで自分以外の女性との子を・・・・という気がして、もし子供が生まれても心の底からかわいがれるのか不安が湧いてしまったんです。それなので、卵子提供は断わりました。でも諦められなくて、まだ不妊治療には通っています」(菊池さん)
そんなとき、何をしても子供が欲しい、育てたいといっているけれど、本当にそうなのかと聞かれたこともあった。
「よく、“本当に子供が欲しいなら、お金をかけたり、つらい不妊治療で夫婦ゲンカする前に養子とか考えればいいのに”という意見もありました。けれど私はどうしても自分の産んだ子供にこだわりたかったんです」(菊池さん)
※女性セブン2010年9月23日号