羽田空港の国際化が進み、これまで国際線の主流だった成田空港の影が薄くなるとの説もあるが、両空港にメリットは存在する。まず、チケット代の“安さ”で集客を目指すのは成田空港だ。
ある旅行代理店で11月のパリ行き航空券を比較してみると、成田発の最安値が4万7000円に対し、羽田発は8万1000円。
一方、都心からの“アクセス”で利があるのは羽田空港。とはいえ単純にチケット代金やアクセスを見るだけでなく、別の視点で比べることも必要だ。旅行ジャーナリストの村田和子さんはこういう。
「現地の到着時間は盲点になりやすい。早朝に到着する便では、空港からホテルへのアクセスが悪かったり、チェックインまでの過ごし方が難しかったりするので、それも含めて考えるべきです」
羽田空港で増発される海外便は、日本を深夜に出発する便があるのが特徴だ。
バンコクやシンガポールは、日本から金曜深夜に出発し月曜日早朝に帰国できる行程。“週末旅行”が可能です。現地では1泊ですが、2日間まるまる動けるので意外と楽しめます。私のおすすめは、ハワイ。仕事帰りに出発でき、現地を夕方に発つので、最終日も楽しめます」(村田さん)
目先の安さや便利にとらわれず、旅を楽しむためにいちばん使いやすい空港を選ぶのがポイントだ。
※女性セブン2010年9月30日・10月7日号