1993年、消費税増税議論が巻き起こっていたころ、本誌は一流企業部課長90人(54社。平均年齢45.1才)を対象とし、消費税に対する緊急アンケートを実施していた。当時の消費税に対する意識は以下の通りだった。(週刊ポスト1993年9月24日号より)
<設問1>現在、所得税減税の必要性が叫ばれていますが、それについてどうお考えですか
A)所得税減税を行なうべきである 83%
B)所得税減税の必要性は感じない 10%
C)新しい別の税制を考えるべきである 6%
D)わからない 1%
<設問2>所得税減税にともなう新財源として、消費税率のアップがあげられますが
A)消費税の税率をひきあげてもかまわない 68%
B)現行のままでよい 23%
C)消費税の税率は引き下げるべきだ 7%
D)わからない2%
<設問3>設問2でAを選んだ方はどのくらいの消費税率であればかまわないと考えていますか
A)5% 65%
B)10% 33%
C)15% 2%
D)20% 0%
E)25% 0%
F)25%以上 0%
<設問4>設問2でB、Cを選んだ方は、それに代わる財源として何が考えられますか
A)赤字国債の発行 6人
B)防衛費などの歳出の大幅削減 10人
C)分離課税の総合課税化 6人
D)法人税の税率アップ 3人
E)その他
行政改革等による削減、財政支出の無駄排除、不公平税制の是正、消費税の尻抜け回避、高額所得者の所得税率のアップ、外郭団体の助成金を切る、間接税の引き上げなど
<設問5>税制が高いと考える、あるいは不公平と感じるのはどのようなときですか(回答者79人のベスト10複数回答)
1)医者・自由業・宗教法人・公務員などの優遇税制 31人
2)給与明細をみたとき 28人
3)脱税事件があったとき 10人
4)住民税が高い(使途が不明確) 9人
5)所得控除が少ない 7人
6)年末調整のとき 6人
7)賞与をもらったとき 3人
7)車の購入、車検が高い 3人
7)個人事業まで会社化し、節税している点 3人
10)高所得者の税金を考えるとき 2人
ほかにも、「高額納税者が発表になった時」「人口の少ない地方に異常に立派な施設がある点」「海外と比較したとき」などと答えた人が各1人ずついた。