“失踪”からヘアヌード写真発表まで、“プッツン行動”が話題になった林葉直子が、「黙って次の一手を読むのが棋士のクセ。全部私なりの信念や筋があってしていることです」と、直撃インタビューに応じた。(女性セブン1995年10月19日号より)
出版社から写真集をつくらないか、と依頼があったときのことをこう語る。
「以前一度お話があったときは断ったんですが、今回はなんとなく“自分でなにができるか試してみたい。
与えられたチャンスを生かしたい”と思う気持ちが強かったんです。
それで、基本的には将棋や日本の文化を海外に紹介するような本にして、中に1枚くらい色っぽい写真があってもいいかな、という話をしたんです。で、自分でカメラのこととかフィルムのこととか少し勉強して、友だちにも手伝ってもらい“色っぽい写真”を撮ったんです。そうしたら出版社のほうから“写真が足りない”といわれて、プロのカメラマンの写真も追加することになったんです。
でもね、どんなキレイごとをいっても、みんながまず手にするきっかけがなくちゃ仕方ないでしょ? ハンパな写真撮ってもいまさら仕方ないし。それで、どんなきっかけでも、本を手にした人に私の考えてることがわかってもらえたらいいと思ってヌードになりました」
写真集には、将棋の話も、原爆ドームの写真も載っている。そして、多くの写真には英語で説明文も添えられている。
「私ね、やっぱり将棋を愛しているんです。連盟はやめたけど、将来もっとみんなが将棋を楽しめて、海外にも伝えられるようになったらすごく嬉しいと思う。私の写真集が小さなきっかけになったらいい。
だから、写真集を見て将棋に興味を持ってくれてもいいし、洋服を着てる写真がいいと思ってくれてもいいし、ヘアだけ見る人がいても構わないんです。お手入れも何もしてないナチュラルヘアですけど。(笑い)
まあ、将棋と日本の将来のために一肌脱いじゃったわけですね。素っ裸になっちゃったし、いまは自分のことを何でも話せる」
そう笑顔で語り続けた。