小泉純一郎首相が改革を叫ぶほど国民は熱狂し、内閣支持率が上がっていた2001年。“大勲位”中曽根康弘元首相は「小泉君は21世紀型の首相」と支持。その真意を田原総一朗氏に語っていた。(週刊ポスト2001年6月29日より)
田原:小泉さんのことをポピュリスト(大衆迎合主義者)だと批判する文化人、学者たちがいますが。
中曽根:大統領型首相というのはポピュリストなんです。私だってそうだったし、そうでなければ国民的支持は得られません。チャーチルだって、ルーズベルトだってポピュリストだった。だけど、本質は別にもっていた。国民の支持を得るための方法がまずあって、小泉君はそれをよくわきまえているし、上手く使い分けて本物の勝負はちゃんとやる。そのときに力を出せば、また拍手は大きくなる。
田原:もっとも、大衆迎合というならば、むしろ国民が小泉さんに迎合しているような感じですね。
中曽根:彼は昔と変わっていない。変人のまま、ナマでやっているんだからね。