70年代の高視聴率バラエティ番組『うわさのチャンネル』(日本テレビ系)でデビューし、人気者となった木ノ葉のこ。近年は主に舞台に出演する一方、ボランティア活動にも力を注いでいるが、かつては壮絶な拒食症を体験していた。当時の状況を本人が振り返っている。(週刊ポスト2003年5月23日号より)
「自分の経験を生かし、摂食障害に悩んでいる人や家族の相談に乗ったり、講演活動などどをしているんです」(木ノ葉)
木ノ葉自身は26歳の時、拒食症に陥った。事務所から独立したが仕事に行き詰まり、ストレスを溜め込んだ結果という。
「それで食生活の管理をして体調を整えようとしました。栄養学も勉強、カロリー管理も徹底して、食材にも徹底的にこだわりました」(木ノ葉)
あまりに徹底したため、今度は他人が作った料理を食べられなくなった。どんどん痩せていき、身長152センチで体重が30キロ。生理も止まり、気力も衰え、台詞も覚えられなくなった。医師の診断は30歳前にもかかわらず、「更年期障害」というものだった。
10年ぶりに実家に戻り、母の手料理で健康も回復、生理も戻った。木ノ葉が振り返る。
「生理が来た途端“恋愛したい”という気持ちになりました。で、その頃に知り合った人と半年後に結婚したんです」
結婚は33歳。が、長男をもうけたものの、98年に離婚した。
「結婚を後悔したことはありません。とくに出産を経験したことは、私の転機になりました。子供の生命力に接し、心の持ちようが変わったというのかな。自然に生きる大切さがわかり、それで完全に拒食症とも決別できたんです」
その後、拒食症の体験記『私を救ってくれた小っちゃな幸せパワー』を出版した。