卵子提供による体外受精妊娠を告白してから1か月。野田聖子議員(50)が、お腹の中の子供への思い、そして9年前の不妊治療について語った。
「私は羊水検査はしないと決めました。羊水検査っていうのは検査結果で障がいを持っている可能性があるかどうか判定されて、22週目までであきらめるっていう前提のもと、する検査。でも私にとってあきらめる…中絶するっていう選択肢はない。どんな子供でも無事に出てきてほしい、育てていきたいと心から思っています。
頭で考えると、人の卵を入れているっていう妊娠だといわれるけど、実際ね、お腹の中にいると、この卵はだんだん変わってきていて、私とつながって私の血がばっつんばっつん子供にいっている感覚がある。人からいただいたなんて忘れてしまうくらい。いま飲んでいるこのお水は、1時間後には子供のところへいくんです。それはたぶん、お腹に入れてみてわかった“私の子供”っていう動物的本能みたい。氏より育ちだなって思いますね」
野田氏は「普通に妊娠した子供ではないからここまでの気持ちになれたと思う」という。ここまでたどり着くのは短い時間ではなかった。10年にわたる不妊治療を続けるなかで、何度も自問自答を繰り返してきた。
「(前夫の)鶴保と結婚したときは子供ができると思っていたのに不妊というレッテルを貼られて、14回も体外受精をしてはっきりいって正常な精神状態ではなかったと思う。自分の年齢のせいだと思うから不妊治療の料金も全部ひとりで負担して…。彼の子供がほしいって思うときもあれば自分の子供がほしいときもある。
とにかく、妊娠さえすればいいって感じですね。不妊治療ってやめる時期がいちばん難しい。だから鶴保と別れることによって不妊治療をやめるゴールをきらせてもらえたんです。次のステージに上がれたのかな。もう血のつながりとかそういう問題は昇華しちゃった。あの時点で“自分の遺伝子を残す”というエゴを捨て、自己反省して見つめ直せた」
※女性セブン2010年10月14日号