お礼やお詫びなど、ちょっとあらたまった訪問では、手土産の渡し方にも気配りを。抑えておきたいポイントを表千家教授・寺田信子さんに教えてもらいました。
【手土産は挨拶をすませた後に】
部屋に通された場合も、玄関先で失礼するときも、まずはきちんと丁寧に挨拶するのが基本。手土産を渡すのは、その後です。
【紙袋をテーブルに置かない】
最近はお店の紙袋に入れて持参する人が少なくありませんが、くれぐれもその袋のままテーブルの上に置かないように。「和室の場合は自分の下座(あるいは右隣)、洋室ならいすかひざの上に置いて挨拶を」(寺田さん)。
【中座のタイミングで準備】
どんなにきれいな紙袋でも、紙袋ごと渡してはダメ。手土産は必ず袋から出して。「挨拶がすむと、お茶の用意などで席を立たれますから、そのとき取り出すとまごつかずにすみますよ」(寺田さん)。取り出したらテーブルの上へ。
【「つまらないものですが…」は失礼】
以前は謙遜の言葉としてよく使われていましたが、“つまらないもの”を差し上げるなんて、かえって失礼。お礼やお詫びの訪問なら、「気持ちです」あるいは「お口に合うといいのですが」と添えるのがスマート。
【お礼やお詫びには無地のしを】
「単なる手土産よりも、少していねいに贈りたいときは、無地のしをかけるのがおすすめです」(寺田さん)。文字を書くと改まりすぎてしまいますが、何も書かない無地ののし紙なら、堅苦しくならずに敬意を表せます。
※女性セブン2010年10月21日号