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高いものは数百万円 戒名を“料金”のように扱うことに喝!

 葬儀費用のなかでも、とりわけ不透明で、悩む人が多いのが僧侶へのお布施。普段から寺との付き合いがあれば別だが、都会では葬儀社を通して依頼するケースがほとんどだ。お布施は「読経」と「戒名」からなり、金額は全国平均で54万9000円。これが「葬儀費用」とは別途に請求されるので、後になって「こんなに金がかかるのか?」と驚く人は多い。

 それが戒名料の高騰を招く一因にもなった。最も格式の高い「院」「院殿」号ともなれば、なかには数百万円を請求されるケースもある。こうした現状に一石を投じるべく、流通大手のイオンが今年5月、僧侶紹介サービスを開始。
 
 そのなかで読経と戒名のセットで「信士・信女」の普通戒名が25万円、「居士・大姉」が40万円、「院号居士・大姉」がつく場合は55万円と、目安の額を提示して話題を呼んだ。相場を知りたい利用者には安心なサービスだったが、全日本仏教会から宗教行為を商品と同じように扱うのは問題だと批判され、結局、HPから削除することに。宗教学者の島田裕巳氏がいう。

「戒名が“料金”のように感じられるのは、都市化が進み、寺と檀家の関わりが薄れたことによる必然的な結果でしょう。自分は戒名が必要なのかを一人一人が考えるべき時に来ていると思いますね」

 あなたは戒名がいりますか?

※週刊ポスト2010年10月22日号

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