小沢一郎・民主党元代表に対し、「起訴相当」と議決した検察審査会の審査員は11人いるが、その平均年齢は30.9歳だったとされる。有権者から「くじ」で選ばれることになっているが、有権者の平均年齢は約52歳。この大きな差から、「本当にくじで選ばれているのか」という疑問が湧いている。
本誌はそのような偏りが生じる確率を求めた。東京都の年齢層別の人口をもとに、多摩大学経営情報学部・統計分析グループの助力を得て、「くじで選んだ11人の平均年齢が、30.9歳以下になる確率」を計算したのである。
結果は「0.005%」。70歳以上は審査員を断われる制度があるから、70歳未満の都民だけを母数にしても、「0.075%」。
さらに驚くべきは、1回目の議決をした審査員の平均年齢も34.3歳(2回目とは全員が別人)。平均年齢がこれ以下になる確率(母数70歳未満限定)は「0.89%」で、両方が続けて起きる確率となると、「0.00067%」、つまり「100万回くじを実施すれば7回起きる」という“奇跡”だったことになる。これは本当に偶然なのだろうか。
※週刊ポスト2010年10月22日号