最近航空業界で話題なのがLCC。これは、「ローコストキャリア」の略で、格安航空会社のこと。「安かろう、悪かろう」と考えるのはちょっと早い。安さの秘密、具体的なサービスの中身に迫ると……。その中でも東京-ソウル便を運航するチェジュ航空を紹介しよう。
チェジュ航空は、韓国の百貨店や化粧品会社などを手掛ける大企業の愛敬グループと韓国最大の観光地・済州島が手を組んで作られた韓国初のLCC。
2009年3月に関西とソウル、北九州空港とソウルの仁川国際空港を結ぶ路線を就航。現在は関西とソウルの金浦空港、中部のセントレア空港とソウルの金浦空港を結ぶ路線もある。運賃は、一般的な運賃の20-30%安く設定されていて、関西-仁川の最低運賃は往復1万5000円で、通常でも2万9000円前後と格安だ。
座席はすべてエコノミークラスだが、座席指定ができる。預け荷物は20krまでで、それ以上になると関西-仁川間が1kg当たり990円、北九州-仁川間が1kg当たり690円の追加になる。機内持ち込みは10kgまでとなっている。
「韓国人は機内食に料金を払うことに抵抗感があるそうで、おにぎり1個とソフトドリンクは無料でサービスされます。韓国のLCCならではのサービスですね」(城西国際大学観光学部助手で航空・旅行アナリストの鳥海高太朗さん)
チェジュ航空の最大の特徴は、独自のユニークなサービス。機内でイベントを実施したりと楽しみが盛りだくさん。機内でのプロポーズや結婚記念日、誕生日などのサプライズイベントを叶えてくれるイベントフライトもある。
「通常のフライトでも、乗務員とのじゃんけんゲームに勝つと景品がもらえたり、かぶりものなどをして記念写真を撮ってもらえたりと、乗務員によるお金をかけずにできる楽しいサービスを行っているのはチェジュ航空ならではでしょう。とにかく楽しませようというサービス精神がすごいです」(航空フォトジャーナリストのチャーリィ古庄さん)
※女性セブン2010年10月28日号