国際情報

中国 レッサーパンダを食用にし、漢方にカバの牙などを輸入

 珍味として、そして、漢方薬の原料として、絶滅寸前の動物が密輸され大量に消費されている中国の「希少動物」漁り。ジャーナリストの富坂聰氏が、中国の「闇市場」をレポートする。

****************************
 地元紙をめくっていると、時に<レッサーパンダを1キログラム=170元で食用に販売>(2007年11月6日付・新快報)といった驚愕の記事に接するが、実際に中国大陸に流れ込む野生動物の種類の豊富さと量の多さは驚愕の規模だという。

 この問題を専門に調査した記者が解説する。
「食用以外に漢方薬としての需要がある東北虎(シベリアタイガー)の被害が最も深刻です。虎のほかにはチンチラやマンシュウアカジカ、麝香鹿、熊などがロシアから国境沿いに密輸されます。また、アフリカからはカバの牙やサイの角が大量に入ってきています。

 東南アジアからは大蛇のボア、大トカゲ、センザンコウ、ワニ、孔雀。どれもワシントン条約違反になる動物がほとんどです。そして国内では、センザンコウやチベットカモシカ、そして別名『空飛ぶパンダ』と呼ばれるシロハラヒメハヤブサなど、国が『重点保護動物』に指定している動物まで狙われます。

 これら違法取引の摘発事件は多く、2005~2008年に中国の税関、国境警備、森林公安が生きたまま保護した違法取引の動物の数はなんと7万8600匹。金額にして26億元(約320億円)に達したといいます」

※週刊ポスト2010年10月29日号

関連キーワード

関連記事

トピックス

母・佳代さんのエッセイ本を絶賛した小室圭さん
小室圭さん、母・佳代さんのエッセイ本を絶賛「お母さんと同じように本を出したい」と自身の作家デビューに意欲を燃やす 
女性セブン
日本館で来場者を迎えるイベントに出席した藤原紀香(時事通信フォト)
《雅子さまを迎えたコンサバなパンツ姿》藤原紀香の万博ファッションは「正統派で完璧すぎる」「あっぱれ。そのまま突き抜けて」とファッションディレクター解説
NEWSポストセブン
国民民主党の平岩征樹衆院議員の不倫が発覚。玉木代表よりも重い“無期限の党員資格停止”に(左・HPより、右・時事通信フォト)
【偽名不倫騒動】下半身スキャンダル相次ぐ国民民主党「フランクで好感を持たれている」新人議員の不倫 即座に玉木代表よりも重い“無期限の党員資格停止”になった理由は
NEWSポストセブン
ライブ配信中に、東京都・高田馬場の路上で刺され亡くなった佐藤愛里さん(22)。事件前後に流れ続けた映像は、犯行の生々しい一幕をとらえていた(友人提供)
《22歳女性ライバー最上あいさん刺殺》「葬式もお別れ会もなく…」友人が語る“事件後の悲劇”「イベントさえなければ、まだ生きていたのかな」
NEWSポストセブン
4月24日発売の『週刊文春』で、“二股交際疑惑”を報じられた女優・永野芽郁
永野芽郁、4年前にインスタ投稿していた「田中圭からもらった黄色い花」の写真…関係者が肝を冷やしていた「近すぎる関係」
NEWSポストセブン
東京高等裁判所
「死刑判決前は食事が喉を通らず」「暴力団員の裁判は誠に恐い」 “冷静沈着”な裁判官の“リアルすぎるお悩み”を告白《知られざる法廷の裏側》
NEWSポストセブン
第一子となる長女が誕生した大谷翔平と真美子さん
《インスタで娘の誕生報告》大谷翔平、過熱するメディアの取材攻勢に待ったをかけるセルフプロデュース力 心理士が指摘する「画像優位性効果」と「3Bの法則」
NEWSポストセブン
永野芽郁
《永野芽郁、田中圭とテキーラの夜》「隣に座って親しげに耳打ち」目撃されていた都内バーでの「仲間飲み」、懸念されていた「近すぎる距離感」
NEWSポストセブン
18年間ワキ毛を生やし続けるグラドル・しーちゃん
「女性のムダ毛処理って必要ですか?」18年間ワキ毛を生やし続けるグラドル・しーちゃん(40)が語った“剃らない選択”のきっかけ
NEWSポストセブン
不倫疑惑が報じられた田中圭と永野芽郁
《田中圭に永野芽郁との不倫報道》元タレント妻は失望…“自宅に他の女性を連れ込まれる”衝撃「もっとモテたい、遊びたい」と語った結婚エピソード
NEWSポストセブン
上白石萌歌は『パリピ孔明 THE MOVIE』に出演する
【インタビュー】上白石萌歌が25歳を迎えて気づいたこと「人見知りをやめてみる。そのほうが面白い」「自責しすぎは禁物」
NEWSポストセブン
不倫報道のあった永野芽郁
《お泊まり報道の現場》永野芽郁が共演男性2人を招いた「4億円マンション」と田中圭とキム・ムジョン「来訪時にいた母親」との時間
NEWSポストセブン