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景気サイクルから見て目先の円高は中国株投資の絶好のチャンス

 多くの中国株は香港ドル建てで投資するものだ。この香港ドルは米ドルと連動して動くため、昨今の円高で大幅な香港ドル安になっている。中国株も円建て換算で大きく値を下げているが、「今こそ中国株投資の絶好のチャンスだ」というのは、近著『中国株「黄金の10年」』が話題のグローバルリンクアドバイザーズ代表・戸松信博氏だ。

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 依然不透明感の漂う世界景気の低迷によって目先は円高が進行している。こうした為替環境は、中国株投資にとって絶好の好機を生み出しているといっていいだろう。まず、目先の円高だが、いずれ世界景気が回復に向かえば円安に転じるのは間違いなく、そう長くは続かないと見ている。

 それは世界の景気サイクルからも明らかといえるだろう。現在の世界の相場環境は、2009年の「不況下の株高」を経て、いったん調整局面を迎えている。これは、2004-2005年の調整局面と同じようなものだと考える。もちろん、金融危機などによって、欧米経済が疲弊しているため、 当時よりも本回復までには長い時間がかかるかもしれない。しかし、長期的には、いずれ世界の景気も回復し、株価も上昇局面に入ってくると見られる。

 そして、その時点で日本の景気が回復しているかというと、疑問符をつけざるを得ない。そもそも現時点で、利上げの可能性が世界でもっとも低い国である。各国の景気が回復し、さらなる利上げが進行し始めても、当面は日本と世界の金利差は拡大していく一方だろう。

 金利が高い国の通貨に資金は集まりやすいので、長期的に見れば、いずれ円安に向かうのは間違いない。そう考えていくと、株価調整で割安水準にある中国株投資は、まさに今がチャンスといえる。

※マネーポスト2010年11月号

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