尖閣問題の余波で、SMAPの上海公演のチケット販売が中止になったが、中国人の本音はどうなのか。ジャーナリストの吉村麻奈氏が報告する。
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日本の人気アイドルグループ、SMAPの上海公演が取り消された話題をめぐるインターネット上の掲示板では、「チケット代は払い戻されても、往復の飛行機、ホテルのキャンセル料、ばかにならなかったわ!(日本との対立を続けていくことが)国家利益だって? 国家利益より民間利益よ!」と、公演を取りやめたSMAPではなく、そうさせた中国政府に不満をぶつける声もあった。
対日批判や対日圧力も、自国民に苦痛を強いるレベルになれば、人々の不満の矛先は政府に向かう可能性もあるのだ。
※SAPIO2010年11月10日号