「中国株はこれから2020年に向けて大きく上昇する」というのがグローバルリンクアドバイザーズ代表・戸松信博氏だ。近著『中国株「黄金の10年」』が話題の戸松氏が、2020年に向けて沸騰期待の中国株の見つけ方を伝授してくれた。
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中国株投資では、「王道内需株」を下がったところで仕込む方法とは別に、多少のリスクを負ってでも、さらなるリターンを狙う手段がある。まだ注目度の低い銘柄を探す方法である。実際、中国の内需株の中には、高成長が期待できるものの、依然として割安に置かれているものがまだまだあるのが実態だ。
そこで注目したいのが「PEGレシオ」という指標である。株価の判断基準としてはPER(株価収益率)がよく知られているが、これはPERを利益成長率で割ったもので、今後の成長率から見た株価水準を判断する際に使われる。基本的には「1.0倍以下なら割安」、「1.5倍以上なら割高」といわれるが、ここでは「0.5倍以下」とかなり割安といえる銘柄に絞り込んでみた。
具体的な「割安成長株」は以下の通り。
まず、電動自転車用バッテリー最大手の超威動力(香港・00951)。中国では電動自転車が普及しており、1年半ほどでバッテリーの交換が必要なため、今後も買い換え需要が見込める。PEGレシオも0.4倍前後と割安感がある。
一方、現時点での普及率は低いものの、今後の成長が見込める市場の有力企業も要注目だ。たとえばアミノ酸サプリで最大手の瑞年国際(香港・02010)は健康志向の高まりから需要増が見込めるし、抗生物質に強みがある聯邦制薬(香港・03933)や羅欣薬業(香港・08058)なども医療改革の進展に伴う業績向上が期待できるだろう。
さらに目を凝らすと、業界10位ながら成長力の高いスイートワイン市場でトップの通天酒業(香港・00389)、市場の急拡大が期待されるコラーゲンベースのソーセージの皮で圧倒的なシェアを誇る神冠(香港・00829)、食品などの輸入を手がけ、冷凍食品の物流で強みを持ち、農業部門にも進出している亨泰(香港・00197)なども挙げておきたい。
いずれも今はニッチ市場かもしれないが、中国の内需拡大が追い風となることが十分期待できる銘柄といえるだろう。
※マネーポスト2010年11月号