その男性はいまも、木嶋佳苗被告(35)と暮らした数日間の記憶を断ち切れずにいる。
「木嶋が使っていた2階の部屋は、いまもそのままになっています。木嶋が残していったベッドとタンスが残っているんですが、それを見るたびにフラッシュバックを起こしてしまう。だから2階には、月に1度の掃除以外は上がらないようにしています」
この男性・Aさん(47)は、「婚活詐欺殺人」で世を騒がせた木嶋被告が、昨年9月25日に逮捕される瞬間まで同居していた人物だ。
千葉県内の新興住宅街に建つ2階建て。母と2人で暮らすために2007年に購入した家だった。しかし昨年8月、母が亡くなり、その寂しさにつけ入るようにはいり込んできたのが木嶋被告だった。
本誌はAさんに昨年11月にもインタビューしているが、あれから約1年、20kgもやせてしまったといい、げっそりと肉の落ちた顔つきはまるで別人のようだった。
「35年の住宅ローンで毎月4万円とボーナス払い25万円が年2回です。全財産の450万円を木嶋にだまし取られ、詐欺にあったショックから仕事も手につかず、金がないから食うのもやっとで…まるで木嶋ダイエットです」
Aさんはそういって、うっすらと笑った。
※女性セブン2010年11月11日号