20代では女性の所得が同年代の男性を上回った(女性:21万8100円/月・男性:21万5500円/月)というニュースにうなずいた人も多いだろう。ではなぜ、最近の若者は女性の方が優れているのか。
「“親のようになりたくない”が現世代の共通認識」と指摘するのは、年間200社で新入社員研修を担当するキャリアコンサルタントの植田寿乃氏だ。
「子供は自分と同性の親の姿を意識します。今の新入社員世代の父親は、家庭を顧みず仕事をバリバリしてきた企業戦士が多く、家では疲れ切った父親の姿を見て育っている。それを反面教師にして、父親のようにはなりたくないと考えています。
一方で女性は、男女雇用機会均等法などで男女平等という意識が高いために、専業主婦の母親のようにはなりたくないという気持ちが強い。社会で活躍する機会をやっと手に入れたわけですから、海外勤務もしたい、キャリアを積みたいと頑張れるのです」
※週刊ポスト2010年11月5日号