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「傷口には消毒液より水」で治りが早くなると医師説明

「消毒しない」「乾かさない」という新しい擦り傷の治療法が、最近医療現場に広まっている。この治療法は「湿潤療法」と呼ばれ、傷口を水で洗い流した後、空気を通さないシートなどで傷口を覆う方法。

「湿潤療法とは人がもつ自然治癒力を活用しようという方法で、従来の治療法より傷跡が残りにくいといわれています」

 というのはこの療法の生みの親である石岡第一病院の夏井睦医師。

「ケガをすると傷口がジュクジュクしてきますよね。実はこの“ジュクジュク”の中に傷を修復する物質が含まれています。湿潤療法では、傷口を密封し、この液体を外に逃がさないことで、早く傷口を治せるのです。消毒薬は実はそれほど殺菌力が強くなく、人の細胞にまで影響を与えてしまうので治るのに時間がかかることもあります」

 これまでは、擦り傷の治療には、「消毒し、ガーゼを当て、かさぶたができたら剥がさずに我慢する」が常識だった。

「ただし、動物にかまれたときの傷などは、湿潤療法では不適当なので、必ず病院の診断を受けてください」(夏井医師)

 現在、湿潤療法を取り入れている医療機関は全国で約500施設に増えている。また、湿潤療法用の絆創膏やシートも薬局で市販されている。

※女性セブン2010年11月11日号

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