高齢化社会に伴い「親孝行」をテーマにした商品開発を行なっている企業は多い。JTBは昨年4月、東京・三田支店に高齢者向け旅行プランを企画する『心ふれあう旅デスク』を開設。
バリアフリーに配慮した旅行プランでは、足腰が弱ったお年寄りや車イス使用者の移動のために、トイレ付きバスやリフト付きのバスを用意。添乗員のほかにヘルパー2級以上の介護経験者が旅行サポーターとして同行する。
参加者の大半は70代以上だが、親にプレゼントする40~50代の申し込みが半数を占めているという。
家事代行業のカジタクは、その名もズバリ『親孝行プラン』というサービスを提供中。月額2万8000円で週に1度、掃除・洗濯・炊事・買い物といった一般的な家事を2時間代行してくれる。
家事でもっとも大きなウェイトを占めるのが食事だが、外食産業や介護事業などを展開するワタミの関連会社、ワタミショクは高齢者向け夕食宅配事業を展開している。
1食当たり15~20品目以上で、塩分は3グラム前後、カロリーは500キロカロリー以内に抑えられている。価格は配達料込みで1食当たり550円前後。現在は関東や九州全域で1日10万食を宅配しており、2012年までには全国展開したいという。
※週刊ポスト2010年11月12日号