2009年の第2回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)に出場する日本代表へ、中日が1人も選手を派遣しなかったことでも“オレ流”に批判が集中した中日ドラゴンズの落合監督。元々、代表チームに選手を派遣することに消極的な落合監督はこう語っている。
「公式戦以外のイベントへの参加の強制権はない。選手は球団の社員ではなく、個人事業主。故障をしたときの保障もなく、理想論を掲げられて一番困るのは選手だ。みんな出てくれると思っているのが大間違い」
―こうした落合監督の姿勢は、中日選手の眼にどう映っているのだろうか。
「選手に聞くと、意外と“やりやすい”という声が返ってくるんです。勝つためには手段を選ばず、選手の自己責任でやらせる方針は現代っ子の若い選手たちに合っているのかもしれません」(スポーツ紙記者)
落合監督は選手をプロとして扱う。自身が現役時代そうだったように、「球団のために野球をするな。自分の生活を守るためにやれ」という方針を貫いている。これが選手たちのモチベーションを高めているという一面もあるだろう。
※週刊ポスト2010年11月12日号