かつては、庭付き一戸建てのマイホームを買うことが、人生の大きな目標ともいわれていたが、長引く不況にローンが払えなくなる人が激増するなど、状況がかなり変わってきたという。なかには、マイホームを買っても、“終の棲家”だと考えない人も増えてきた。
女優の奈美悦子(60)は、2年前に以前から住んでいた東京・世田谷の家を解体し、“コンパクト”に建て直した。
「業者には“前の家より小さくしてください”とお願いしました。暮らすのは夫と2人ですから、光熱費や掃除を考えたら、シンプルなほうがいいやと。年齢を気にしてバリアフリーと横開きのドアにしましたけど。夫とは寝る時間も起きる時間も違うので寝室は別にしているんですよ」
44年前に上京して14軒目の住まいだが、家に対する執着心はまったくないと笑う。
「もう少し年を取ったら、売るか貸すかしてもっと利便性のあるマンションに住もうって夫とも話をしています。ここを終の棲家とは思っていません。息子夫婦と同居する気もまったくないですね」
※女性セブン2010年11月18日号