菅政権で「オレ様」ぶりを見せる仙谷由人・官房長官。尖閣問題では「司法判断」に丸投げするなど外交オンチぶりを遺憾なく発揮している。
ところが、ご本人は「アジアの仙ちゃん」を自負しているという。菅グループのある議員はこう語る。
「仙谷さんは野党時代、仲間の左派国会議員と一緒に国際人権活動を通じた日本、韓国、台湾の3か国交流を推進し、毎年のように8月15日には韓国を訪問していた。韓国や台湾などの要人とは何度も会っている」
確かに「同志」の岡崎トミ子・国家公安委員長は、かつて韓国で慰安婦問題の反日デモに参加して名前を売ったし、福島瑞穂・社民党党首は「慰安婦問題の女闘士」として韓国では有名な存在だ。
が、仙谷氏が「アジアの仙ちゃん」というほど顔が広いとは知らなかった。仙谷氏を古くから知る民主党幹部にその話をぶつけると、思わず吹き出した。
「仙ちゃんは自分を飾るから外交には向かない。中国や台湾の要人に手紙を送る時には、『字が下手くそだと漢字文化圏ではバカにされる』といって達筆な先輩議員に代筆させていた。次に現地で会った時に揮毫を求められたらどうするつもりだったのかなァ(苦笑)。現地で会談していてもすぐ自分のテリトリーの国際法の話を始めるから、相手に嫌がられる。英語もほとんど話さないから、パーティの場では“壁の花”になっていることが多い」
仙谷氏のプライドの源泉である「東大出身」や「弁護士資格」は外国では通用しない。しょせん「内弁慶な国際派」である。
※週刊ポスト2010年11月19日号