ちまたでは“我慢しない”をキーワードに状況を楽しむ中高年男性が増加している。「下腹の出た中高年に多い信楽焼の狸タイプの肥満はダイエットに成功しやすい理想の体形なんです」
NHKディレクターの北折一氏は、担当番組の『ためしてガッテン』で、朝夕2回、体重を計ってグラフに記録するだけで減量できる『計るだけダイエット』を8年前に紹介。自分でも何度も実践しながら、その容易さと理由の検証を重ねてきた。最新データをまとめた著作『最新版 死なないぞダイエット』は、企業や自治体でメタボ対策の教科書として採用されている。
「内臓脂肪は、出し入れしやすい貯金と同じ。ちょっと多めに食べただけでも地道に増えます。20代と同じ食事量を続ければ、30代以降は毎日脂肪貯金しているようなもの。食事2~3口で体重が数十グラム変化することを、グラフを見て理解することで、脂肪貯金を貯めるから使う食生活に切り替えできます」(北折氏)
メタボ予備軍、検査数値が気になる人も、3か月かけて4~5キロ減量すれば健康面の改善が期待できる。きつい運動やダイエットを我慢しながら続けなくてもいい。「おいしいものを食べないダイエットなんて、目的自体が間違い」といい切る北折氏には、全国の中高年から成功報告が日々寄せられている。
※週刊ポスト2010年11月19日号