国際情報

貧乏学生尻目に430万円の車乗る北京のリッチ大学生

 中国で大学生といえばエリートのはずなのだが、そのエリートたちが狂ったように「反日」を叫ぶ。その背景には、中国で拡大する「貧富の格差」問題があるとジャーナリストの吉村麻奈氏は指摘する。

*****************************
 北京では毎月数百元の生活費でしのぐつましい学生が全体の3割前後いるとされる一方で、リッチな学生も増えているようだ。

たとえば「車族」と呼ばれるマイカー通学の学生である。数こそ多くないが、彼らの維持費(ガソリン代や駐車代など)は、軽く貧困学生たちの生活費分を凌駕する。

北京晨報(10月18日付)の車族学生の特集記事では、「大学2年のときに免許をとって、親に13万元(約160万円)のフォルクスワーゲンを買ってもらって、最近、35万元(約430万円)のフォルクスワーゲンCCに買い替えてもらった。僕の友達にも4、5人、車を持っている奴はいるし、中にはBMWに乗っている奴もいる」といった北京城市大学3年生の発言が紹介されていた。

親が寮住まいをさせるくらいなら、実家から通って欲しいと思い、買い与えたという。リッチな学生の中には都市部在住の富二代、つまり親が金持ちで貧乏を知らない世代も少なくない。たいていは党幹部や政府幹部、大企業幹部の子弟である彼らは、豊かで充実したキャンパスライフを送った後は、コネで有名企業に就職、あるいは親・親戚から資金を得て起業、あるいは海外に留学というコースが用意されている。

「リッチ学生にはいつも取り巻きがおり、クラブやバーを借り切って誕生日パーティをやるなど派手な遊びをしている」(同紙)ともいい、キャンパス内に別世界があるようなものなのだ。

※SAPIO2010年11月24日号

関連キーワード

関連記事

トピックス

九州場所
九州場所「溜席の着物美人」の次は「浴衣地ワンピース女性」が続々 「四股名の入った服は応援タオル代わりになる」と桟敷で他にも2人が着用していた
NEWSポストセブン
初のフレンチコースの販売を開始した「ガスト」
《ガスト初のフレンチコースを販売》匿名の現役スタッフが明かした現場の混乱「やることは増えたが、時給は変わらず…」「土日の混雑が心配」
NEWSポストセブン
“鉄ヲタ”で知られる藤井
《関西将棋会館が高槻市に移転》藤井聡太七冠、JR高槻駅“きた西口”の新愛称お披露目式典に登場 駅長帽姿でにっこり、にじみ出る“鉄道愛”
女性セブン
希代の名優として親しまれた西田敏行さん
《故郷・福島に埋葬してほしい》西田敏行さん、体に埋め込んでいた金属だらけだった遺骨 満身創痍でも堅忍して追求し続けた俳優業
女性セブン
佐々木朗希のメジャーでの活躍は待ち遠しいが……(時事通信フォト)
【ロッテファンの怒りに球団が回答】佐々木朗希のポスティング発表翌日の“自動課金”物議を醸す「ファンクラブ継続更新締め切り」騒動にどう答えるか
NEWSポストセブン
越前谷真将(まさよし)容疑者(49)
《“顔面ヘビタトゥー男”がコンビニ強盗》「割と優しい」「穏やかな人」近隣住民が明かした容疑者の素顔、朝の挨拶は「おあようございあす」
NEWSポストセブン
歌舞伎俳優の中村芝翫と嫁の三田寛子(右写真/産経新聞社)
《中村芝翫が約900日ぶりに自宅に戻る》三田寛子、“夫の愛人”とのバトルに勝利 芝翫は“未練たらたら”でも松竹の激怒が決定打に
女性セブン
天皇陛下にとって百合子さまは大叔母にあたる(2024年11月、東京・港区。撮影/JMPA)
三笠宮妃百合子さまのご逝去に心を痛められ…天皇皇后両陛下と愛子さまが三笠宮邸を弔問
女性セブン
胴回りにコルセットを巻いて病院に到着した豊川悦司(2024年11月中旬)
《鎮痛剤も効かないほど…》豊川悦司、腰痛悪化で極秘手術 現在は家族のもとでリハビリ生活「愛娘との時間を充実させたい」父親としての思いも
女性セブン
ストリップ界において老舗
【天満ストリップ摘発】「踊り子のことを大事にしてくれた」劇場で踊っていたストリッパーが語る評判 常連客は「大阪万博前のイジメじゃないか」
NEWSポストセブン
野外で下着や胸を露出させる動画を投稿している女性(Xより)
《おっpいを出しちゃう女子大生現る》女性インフルエンサーの相次ぐ下着などの露出投稿、意外と難しい“公然わいせつ”の落とし穴
NEWSポストセブン
田村瑠奈被告。父・修被告が洗面所で目の当たりにしたものとは
《東リベを何度も見て大泣き》田村瑠奈被告が「一番好きだったアニメキャラ」を父・田村修被告がいきなり説明、その意図は【ススキノ事件公判】
NEWSポストセブン