妻や恋人の鋭すぎる「直感」に、ヒヤリとした経験のある男性諸氏は少なくないだろう。こと浮気に関しては、女性は超能力としか思えないような力を発揮する。この女性の「第六感」のメカニズムを、男としてはぜひ知っておきたい。
神経内科医・米山公啓氏が説明する。「まず女性はもともと五感すべてについて男性より感度がいい。そこはもう勝ち目のないところ。特に最も動物的な感覚である嗅覚が鋭く、家族とは違う“女”の匂いを瞬時に嗅ぎわける。男は匂いに無頓着なところがあるが、これを侮ってはいけません。
もう一ついえるのが、記憶力の高さ。これには女性ホルモンのエストロゲンが影響しています。男の行動パターンに関する断片的な記憶を無数に蓄積していて、たとえば、言葉数が少ないとか、帰宅後すぐに自室に入ったとか、微妙な“いつもと違う”を察知。それを左脳で即座に論理分析し、“おかしい”と直感的に判断するんです」
さらに女性はじっと観察するのが得意だ。これは社会的知覚という女性特有のもので、相手の言葉だけでなく、行動や姿勢、声の調子、目の動きなどあらゆる情報を取り込みながら、質疑応答の中でウソを見抜いていくという。
どんなに巧妙に不倫の痕跡を消そうとしても、夫の存在そのものから感じ取れる“女の気配”はなかなか消しがたい。
妻を持つ男性諸氏には残念だが、悪あがきは禁物である。
※週刊ポスト2010年11月26日・12月3日号