民主党のホープながら菅政権に対して警鐘を鳴らす原口一博・前総務大臣。原口氏に自身の抱く危機感とは何かを問うた。
―あなたは超党派で「国家主権と国益を守るために行動する議員連盟」を立ち上げ、尖閣も視察した。その狙いは?
「民主党であろうが自民党であろうが、外交や安全保障に関わることは、党派を超えた共通のテーブルが必要。極端なナショナリズムを排して、お互いに同じテーブルでやっていこうということで集まっている」
―どれだけの影響力を与えられるか。
「それはこちらがまとめたものを受ける人による。受けるだけのキャパシティがなければ難しい」
―このまま菅政権が続くことに危機感を抱く声も大きくなっている。
「このままでいいという人がいるとしたら、とんでもない楽観主義者。国民の間でも、『救国内閣』をつくるべきだという声は日に日に大きくなっていると思います」
―外交の危機に対処できる内閣ということか。
「そういう声もあります。対応できるだけの国会議員はいるんですから。その人材は、民主党だけに限ったものではありません」
―いま、菅首相に進言するとしたら?
「総理にはまず行動するよう進言します。なぜ、すでに起きた尖閣のビデオ流出のことばかり大騒ぎし、いま起きそうなロシアのことを何もいわないのか。もう待ったなしですから、すぐにでも自らが国後に行く決断をしていただきたい」
※週刊ポスト2010年11月26日・12月3日号