このほど、料理本『太田光代の豪快料理長』(1470円、ポプラ社)を出版した、爆笑問題の太田光(45)の妻・兼所属事務所社長の太田光代さん(46)。料理と同様に、自身の体験をもとにプライベートの枠を超えて、訴えるのは不妊治療のこと。
「そもそも不妊は病気ではないのだから、治療という言葉で語っていいのかどうか」とそこまで突き詰めて考え、配慮しながら、微妙なプライバシーにかかわることもあえて公開して、不妊で悩む人たちに情報と勇気を与えている。
「私が不妊治療をしていたのは、30代半ばのときです。忙しい仕事の間を縫って病院に通い、ホルモン剤の投与によって、吐き気やめまいに悩みながら続けました。でも、仕事が忙しくなったことや、治療法の一部に疑問を持っていたこともあり、約4年間の治療をいったん休止しました」
さまざまな治療や方法を試したが、卵子に直接、精子を注入する「顕微授精」という方法だけはしなかった。そんな経験を2年前、たまたまテレビ番組で話したところ、大きな反響を呼んで、多くの女性から相談が寄せられるようになった。
「そのころからみると、不妊治療のことはずいぶん知られるようになりましたが、まだ決してオープンに語れる環境にはなっていません。ひとりで抱えるよりみんなで考えるほうがいいに決まっているんです。
そして、みなさんの悩みを聞く立場になった私としては、唯一経験しなかった顕微授精をやってみて、その経験も語ろうと考えたのです。いまの私の年齢ではあまり期待は持てないのですが、3回はやってみようと決めて、ちょうど3回目に挑戦したところです」
※女性セブン2010年12月2日号