女装家マツコ•デラックス(38)やはるな愛(37)などのおネエキャラがブームになっている。
“最低な女ね”“ブス”という言葉もゲイにいわれると、かえって親密な関係を築く言葉で、そんなかえって遠慮のいらない関係が心地いいという女性もいる。
しかし、その一方で男性の態度は頑なだ。“そもそも、ゲイという存在は受け付けない”そんな意見をいう男性が多い。
「女性にくらべると圧倒的に男性のほうが受け入れのキャパは狭いでしょうね。実際、若い世代は変わってきているかもしれませんが、30代以上の男性はゲイと聞いただけで“理解しえない存在”と決めつけて接してしまう部分がある」と語るのは自身もゲイで、15年以上前から講演や執筆活動を行い、同姓愛者たちの相談受付をしている伊藤悟さん。
「私が小さいころもそうでしたが男性は“男の子なんだから”“男は泣くな”“男は~”といわれてずっと育ってきている。同じ性別として生まれてきた“男”が“女っぽいことをする”拒否感も大きいんでしょうね。なかなか認められないんだと思います。ゲイと2人になるとどうしていいかわからないという男性がほとんどなんですよ」
また、伊藤さんは、女性がゲイに喝采を送り、おネエブームとなった理由を「男性の“男らしくなさ”」がキーワードだと考える。
「いまの女性たちは男性に“男らしさ”を求めていないように思います。女性も外で働いている人も多く、職場でも家庭でも男女対等に生きたいと思う人が増えていくなかで、男性が女性に古き日本のいわゆる“女性らしさ”を求めたり、“男らしさ”を誇示すると大変です。いま、若者の間で“草食男子”が増えているのもそんな背景があるのではないでしょうか」
※女性セブン2010年12月2日号