11月15日、自宅で自らの命を絶った松平健(56)の妻・松本友里さん(本名・鈴木友里子、享年42)。本誌取材に、友里さんの兄が胸中を語ってくれた。
「私たちは双子みたいなもんだからね! というのが妹とおふくろの口癖でした。何をやるんでも一緒だった」
「一卵性母娘」―自らそう語るほど、友里さんにとって母の鈴子さん(享年71)は最愛の存在だった。その母が10年ほど前から体調を崩し、友里さんは介護に全力を注ぐようになった。そして6月、闘病むなしく、母は逝った。
「妹はふさぎ込んでしまって…。でも、しばらくして、『おふくろが亡くなったのは順番なんだから。最後の介護は、おふくろが用意してくれたお別れの準備だったんだよ』と私が話すと、『そうだよね。これで区切りをつけて元気になっていくんだよね』といってたから…」(友里さんの兄)
兄から見れば、友里さんには、1児の母としての強さもあるはずだった。
「健太(4才、2006年に生まれた長男)の存在が、妹の助けになるはずだと思っていたんです。(母の)代わりになってくれると」
兄の前では気丈に笑顔を見せていた友里さんだったが、夜になると自宅の一室でひとり泣きじゃくるようになっていたという。ベビーシッターが泊まりがけで健太くんの世話をするようになったのも、鈴子さんが亡くなってからだ。「妹はシッターさんのことを本当に信頼していました。シッターさんというより、友人でしたから」
しかし、友里さんは、その自宅で自ら命を絶った。健太くんはそのとき、何も知らぬまま、別室ですやすや眠っていたという。わずか4才にして母を亡くした健太くんは、ベビーシッターを母代わりにいまも自宅で生活しているという。できるだけ以前同様に過ごせるよう、松平が気を配っているようだ。
「健太には(母の死を)まだ伝えていません。健太がいちばん、受け入れられる状態、理解できるときにと…。環境が変わると何かあったって気付いてしまうでしょう? だからいつも通りの生活をさせているんです」
※女性セブン2010年12月9日号