国際情報

延坪島砲撃事件 北朝鮮難民の日本への不法流入を専門家懸念

 北朝鮮が韓国・延坪島を砲撃した事件は世界中に衝撃を与えたが、この事件は日本にはいかなる影響をもたらすのだろうか? 今回の砲撃で、戦争への警戒レベルは最高レベルに上がるなど、さながら「戦時態勢」に突入した状態になっている。ジャーナリストの惠谷治氏は北朝鮮の行動について金正恩への後継体制を内外に示すパフォーマンスの一環だと語る。

 * * *
「金正日が後継者として1980年代に公式に決まった際にも韓国人が死亡したラングーン事件、金賢姫らによる大韓航空機爆破事件を引き起こしていて、今回の動きと似ています。軍事力を示したつもりでしょうが、手動で砲撃したことで着弾の精度は低かった。島には約1000人の韓国軍兵士が駐留しているが、被害を受けたのは北朝鮮の核実験を観測する軍事施設やガソリンを貯蔵していた貯蔵庫が燃えた程度。今の軍事力では北朝鮮は負け戦になるから戦争の可能性は低い」

 その一方で、「韓国と北朝鮮との落とし所が見つけられないと戦火に発展する可能性もある。その場合、日本も韓国、米国との軍事協力のもと何らかの支援は必要になるだろうし、難民が北朝鮮から不法に流入することもあり得る」(惠谷氏)と警鐘を鳴らす。

 朝鮮戦争から60年、アジアの領土問題はいまだ燻っている。

※週刊ポスト2010年12月10日号

関連記事

トピックス

紅白初出場のNumber_i
Number_iが紅白出場「去年は見る側だったので」記者会見で見せた笑顔 “経験者”として現場を盛り上げる
女性セブン
ストリップ界において老舗
【天満ストリップ摘発】「踊り子のことを大事にしてくれた」劇場で踊っていたストリッパーが語る評判 常連客は「大阪万博前のイジメじゃないか」
NEWSポストセブン
大村崑氏
九州場所を連日観戦の93歳・大村崑さん「溜席のSNS注目度」「女性客の多さ」に驚きを告白 盛り上がる館内の“若貴ブーム”の頃との違いを分析
NEWSポストセブン
弔問を終え、三笠宮邸をあとにされる美智子さま(2024年11月)
《上皇さまと約束の地へ》美智子さま、寝たきり危機から奇跡の再起 胸中にあるのは38年前に成し遂げられなかった「韓国訪問」へのお気持ちか
女性セブン
佐々木朗希のメジャー挑戦を球界OBはどう見るか(時事通信フォト)
《これでいいのか?》佐々木朗希のメジャー挑戦「モヤモヤが残る」「いないほうがチームにプラス」「腰掛けの見本」…球界OBたちの手厳しい本音
週刊ポスト
野外で下着や胸を露出させる動画を投稿している女性(Xより)
《おっpいを出しちゃう女子大生現る》女性インフルエンサーの相次ぐ下着などの露出投稿、意外と難しい“公然わいせつ”の落とし穴
NEWSポストセブン
田村瑠奈被告。父・修被告が洗面所で目の当たりにしたものとは
《東リベを何度も見て大泣き》田村瑠奈被告が「一番好きだったアニメキャラ」を父・田村修被告がいきなり説明、その意図は【ススキノ事件公判】
NEWSポストセブン
結婚を発表した高畑充希 と岡田将生
岡田将生&高畑充希の“猛烈スピード婚”の裏側 松坂桃李&戸田恵梨香を見て結婚願望が強くなった岡田「相手は仕事を理解してくれる同業者がいい」
女性セブン
電撃退団が大きな話題を呼んだ畠山氏。再びSNSで大きな話題に(時事通信社)
《大量の本人グッズをメルカリ出品疑惑》ヤクルト電撃退団の畠山和洋氏に「真相」を直撃「出てますよね、僕じゃないです」なかには中村悠平や内川聖一のサイン入りバットも…
NEWSポストセブン
注目集まる愛子さま着用のブローチ(時事通信フォト)
《愛子さま着用のブローチが完売》ミキモトのジュエリーに宿る「上皇后さまから受け継いだ伝統」
週刊ポスト
連日大盛況の九州場所。土俵周りで花を添える観客にも注目が(写真・JMPA)
九州場所「溜席の着物美人」とともに15日間皆勤の「ワンピース女性」 本人が明かす力士の浴衣地で洋服をつくる理由「同じものは一場所で二度着ることはない」
NEWSポストセブン
イギリス人女性はめげずにキャンペーンを続けている(SNSより)
《100人以上の大学生と寝た》「タダで行為できます」過激投稿のイギリス人女性(25)、今度はフィジーに入国するも強制送還へ 同国・副首相が声明を出す事態に発展
NEWSポストセブン